『テクノロジー4.0(「つながり」から生まれる新しいビジネスモデル)|大前研一著』のハイライトまとめ
2017/03/19
どもども~月光っす。最近読んだ書籍『テクノロジー4.0(「つながり」から生まれる新しいビジネスモデル)|大前研一著』のハイライトを書いてみました。
エンジニアのみならず今後新しいビジネスとして何が生まれるのか気になって仕方がない方は必読です。未来のテクノロジーがどうなるか、インターネットの次に来る革命は何か、特に新聞・雑誌等でにぎわっているキーワードFinTech、位置情報、IoTといったテクノロジーが今後どのようなビジネスに展開されていくか、そんな視点で大前研一氏が切り込みます。
目次は以下です。
プロローグ スマホが新しい経済圏を生みだした
第1章 「テクノロジー4.0」とは何か
第2章 「FinTech」で信用の概念が変わる
第3章 「位置情報ビジネス」が60兆円市場になる理由
第4章 「IoT」で生き残る企業、滅びゆく企業
エピローグ デジタルコンチネントに移り住む人
各章のハイライトを列記します。
目次
第1章 「テクノロジー4.0」とは何か
そもそも「テクノロジー4.0」とは何か?ざっくり書くと以下のようになります。
1.0←産業革命。人から機械への生産体制移行
2.0←大量生産時代。工業化による安価な製品の生産
3.0←情報革命。インターネット時代の幕開け
4.0←見えない大陸で戦われ、築かれる経済
また、テクノロジー4.0を生みだした要素は以下の四つだと大前研一氏は語ります。
1.リアル経済
2.ボーダーレス経済
3.インターネットによる見えない大陸
4.マルチプル
1.リアル経済は従来の経済のこと。
2.ボーダーレス経済はヒト・モノ・カネが国境を超え行き交う社会です。
3.インターネットによる見えない大陸はサイバー経済の空間のことを言い、デジタルアイランド(島)からデジタルコンチネント(大陸)への変貌を遂げてきているとあります。
4.マルチプルは将来の期待収益の意味です。
この章の月光的ハイライトは以下です。
(p23)-国が取るべき方法は二つしかありません。ひとつは知的付加価値が高い、途上国や人件費の安い所ではできないような高度な産業にシフトしていくこと。高い値段でも買ってくれるような革新的なモノを作る。そういったイノベーションを生み出していくことです。もうひとつは、革命的な生産性の改善を図ることです。-
(p40)-これからのビジネスマンに必要なのは、テクノロジー自体の理解はもちろんのこと、「それぞれのテクノロジーのつながりを俯瞰する視点」です。-
(p64)-これからは特定の技術やサービスをひとつずつ別々に勉強していては駄目なのです。半年に一回程度で良いので、全体を俯瞰し、新しい事例や面白い会社が出てきていないかどうかを見渡すことをお勧めします。-
第2章 「FinTech」で信用の概念が変わる
この章の月光的ハイライトは以下です。
(p68)-国家が作り出してきた「通貨」という概念も最終的にはいらなくなる、-
(p78)-データベースに基づいたAIの投資アドバイスの方が人間の判断よりも優れていることが明らかになる「Xデー」が近いと言われています。-
(p85)-今後は、ロボットが以下に優秀か、つまりアドバイスの質が問われる時代になり、テクノロジーの競争が提供サービスの価値を決めるようになっていくでしょう。-
(p100)-FinTechによって、国家が発行する通貨を前提にしない「信用の創造」ができる時代が到来したというわけです。-
第4章 「IoT」で生き残る企業、滅びゆく企業
この章の月光的ハイライトは以下です。
(p225)-日本企業が生き残るための具体的戦略。ビジネスを考える場合、デバイス・端末などを単体で見るのではなく、関連するシステム全体で考えると、業界を超えた価値創造をイメージしやすくなる-
エピローグ デジタルコンチネントに移り住む人
この章の月光的ハイライトは以下です。
(p244)-テクノロジー4.0の時代にこそ、「教育、教育、教育」-
(p245)-教育、教育、教育と、教育を徹底し、個々の人間が情報に触れ、接していい情報かどうかを自身で判断できる人間を育てることが、国の繁栄には欠かせない-
~書評まとめ~
さすが大前研一様、といった圧巻の情報量と提案力でした。
特にIoTやビッグデータなど最新のキーワードをわかりやすい具体例を用いて解説されていたことに好感が持てました。
個々の技術も大事だけど、それらを組み合わせて新しいビジネスを創出する発想が特に必要であることを強調されているように感じました。
また、これからのテクノロジー4.0時代を生き抜くには「教育」しかない、という主張に胸がじ~んとなりました。
もっともっと勉強してテクノロジー4.0時代になんらかの布石を残したい、そんな気になる一冊でした。
ここまで読んで頂き誠にありがとうございました。またよろしくお願いします。