AIの「奴隷」になるか?「支配者」になるか?日本はどう進むべきか考えてみた
2017/06/19
最近話題のAI、雑誌や書籍で様々な情報が飛び交っていますね。
みなさんはAIが何か、そして何に活用されようとしているのかご存知ですか?
知らないと、この先我々人間はAIの「奴隷」になるかもしれないって言われているのです。
なんだかターミネーターの世界みたいで怖いですね。
でも正しい知識とスキルを身につけ味方に出来たらこれ以上無い武器になるのです。
日経ビジネス2017.05.22号に特集が出ていたのでこれを参照しながら今後のAIとの付き合い方を考えてみました。
目次
日経ビジネス2017.05.22No.1892特集『AI世界制覇の攻防』より
そもそもAIってどんな定義なのでしょうか?
AIはArtificial Intelligenceの頭文字を取ったもので、日本語では人工知能と訳されます。
人工知能とはなんでしょう?
一言で言うと『人間が持つ知的能力をコンピューターで再現するもの』だそうです。
重要なのは学習機能を持つかどうかです。学習をするのは人間だけでは無くなっているのです。
よく機械学習とかディープラーニングとかって単語を耳にすると思いますが、これらはAIの重要な特徴です。
このAIなぜ注目されているのか?
それは単なる高機能のコンピューターではなく、企業経営に大変革をもたらすものと位置付けられているからです。
大きく分けると以下三つの影響が考えられます。
- 産業秩序の激変
- 機械と人間の逆転
- 独自性の再定義
ひとつずつ確認していきましょう。
産業秩序の激変(米エヌビディアの場合)
米半導体大手のエヌビディアという企業があります。
エヌビディアは今から約20年ほど前、私が大学院生の頃よくお世話になりました。
何に世話になったか?
研究室でゲームばかりしていた時に活躍していたPCのグラフィックカードがエヌビディア製でした。
PCが自作品だったためこの辺は汎用品より安くていいものを使っていた記憶があります。
しかし、今ではエヌビディアは飛ぶ鳥を落とす勢いの一流企業に成り上がりました。
その中核を成す事業が「自動運転開発」です。
「自動運転」で最も重要なAI用半導体で大きくシェアを拡大しています。
独のアウディ、ダイムラー、ボッシュ、米のフォードモーター、テスラなど層々たる自動車メーカーと既に提携していますが、加えてトヨタ自動車とも提携することが発表されました。
世界中の一流自動車メーカーと提携しまくるエヌビディア、まさにAI業界の巨人になるのは時間の問題ですね。
AIの使い方を業界別にざっくりまとめると以下のような関係になります。
- 自動車 ⇒ +AI ⇒自動運転
- 医療 ⇒ +AI ⇒がんの早期発見
- 工場 ⇒ +AI ⇒無人工場
- 金融 ⇒ +AI ⇒高収益な投資
単純作業の方がAIは苦手な様です。高度なファイナンスや医療現場の業務よりもお弁当を綺麗に詰めるなどアナログな作業を苦手とするらしいです。人間がAIの奴隷にならないようにするためのヒントになりそうですね。
機械と人間の逆転
金融大手の米ゴールドマン・サックス、2000年には株式トレーダーが600人ほどいたそうです。おそらく皆高給取りでしょう。
しかし、2017年現在その株式トレーダーは何人いると思いますか?
なんと2人しかいないそうです!!
その代わりはなんとAIを使った自動株式売買プログラムが担っているそうです。これは驚きですね、まさにAIに職を奪われた典型と言えるでしょう。
金融業界のエリートだった株式トレーダーは有名大学卒業のつわものばかりです。彼らでさえも職を失う時代になったのです、危機感を感じない人はやばいですよ、本当に。
このようなAIが支配する時代に要求される人材とはどのようなスキルを持つ人間なのでしょうか?
間違いなく有能なAI設計者があらゆる業界で時代の寵児になることでしょう。
AI全盛の時代ではAIを支配する側に立つか、AIにこき使われる側になるか、AIが苦手なクリエイティブまたは単純作業者か、このなかのどれかしか仕事はないのではないでしょうか。
医者も安泰ではないです。
AIを使った医療では10万枚の患者の体内スキャン画像を学習させ、病気を診断する実験が米スタンフォード大学の人工知能研究所で実施されているそうです。
『医療は機械が簡単に真似出来るような業務ではない!』と怒るお医者様がいるかもしれませんが、実際に人間が見つけられなかったガンが早期発見出来るようになってきています。
もちろんAIの登場でいきなり医者ゼロになったりはしないでしょうか、一部の医療診断は間違いなく置き換わっていくことでしょう。
でもそういうことなら人間にしか出来ない医療に医者を集約すればよいのです。リソース不足の医療現場などいくらでもあるはずです、AIとうまく共存することで辛い人を少しでも多く救うことが出来るようになるはずです。
独自性の再定義
ブリジストンや新日鉄住金などは古くから熟練工によるものづくりが重視されきました。
日本のものづくりが世界トップクラスになれたのもこの熟練工の力によるところが大きいです。
でもAIの登場によってこの熟練工が不要になる可能性が出てきました。
熟練工の目の代わりに無数のセンサを各工程の周りに装着し、膨大なデータを取る。そしてそのデータを元にAIが生産性向上を実施する。
人間の目を超えた高精度な画像センサはあらゆる情報を網羅します。
人間一人の目ではとても太刀打ち出来ません。熟練工ピンチですね。
今後は効率よくAIを開発し、コントロール出来る企業がものづくりを支配する時代になるでしょう。
従来の経験と勘だけで生きていける時代は終わったのです。
いまこそ変わるとき!奴隷ではなく支配する側に立とう!
自動車、医療、金融、ものづくり
従来の働き方がAIによって変わろうとしています。しかも世界中同時多発的にです。
ぼーっとしていると職を失うかもしれません。
今後のAI時代でどうやって生きるべきか?大きく道は二つに分かれます
(1)AIを支配する立場になる
(2)AIが置き換え不可能な職につく
AIが置き換え不可能な分野はまだたくさんあります、ただし高給を狙うならば今後はAIを支配する側を狙うべきでしょう。
世界中で引く手あまたになること間違い無しです。
特に数学やプログラミングに自信のある方にとってはビッグチャンスです。
是非日本代表として世界に羽ばたいてほしいと思います。
やや偏った意見を書きましたが、AIは間違いなく私たちの生活を激変させます。
置き去りにならないように日々勉強していきましょうね。
AIで使われるプログラミングを学習したい方は以下のサイトを覗いてみてくださいね。
とても分かりやすく解説してくれます。
ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。