次世代重粒子線治療装置、日本メーカー最強のタッグ
2016/12/15
ども~月光っす。
どんどん進む医療技術、中でもガン治療は最も注目すべき分野ですよね。身内や知り合いを見渡せばガンになった人は多々いると思います。テクノロジーが進化してもっと苦しんでいる人が減るといいのに、そんな風に考えていたら気になる記事を見つけました。
東芝、日立製作所、住友重機械工業、三菱電機の4社が最強タッグを組みそれぞれの特技を生かして重粒子線治療の次世代機を開発するそうです。
市場規模が大きい為『儲け』に目がいきがちですがそれによって苦痛を逃れ、また元の生活に戻れるようになるならいいですよね。
ガン治療への飽くなき挑戦の為に日本ものづくりの強い連携に期待します。
最強の「メードインジャパン」―がん次世代機、10年後に期待
2016/12/15 日経産業新聞
がん治療を手掛ける量子科学技術研究開発機構が13日、東芝や日立製作所、住友重機械工業、三菱電機と研究開発協定の締結式を開いた。
出席者を見て驚いた。量研機構の平野俊夫理事長だけでなく、4社も会長や社長が勢ぞろいしたためだ。平野理事長が自ら4社に声をかけて実現したという。
がんの重粒子線治療は、炭素の原子核などの重粒子を加速して患部に集中的に照射し、がん細胞を死滅させる方法だ。
締結式で平野理事長は「日本が世界をリードする数少ない医療機器だ」と強調した。実際、世界で10施設ほどしかないうち、5施設は日本にある。
同治療は体の負担は少ないものの、装置が巨大なことが泣きどころ。設置には体育館ほどの広さが必要で、建設に100億円以上かかる。5者は10年後をめどに装置を小型化し、建設コストも80億円程度に下げることを目指す。
集まったメーカーは量子線の治療装置でそれぞれに強みを持つ。日立や三菱が国内外で装置の納入実績を持つほか、重粒子の加速器は住友重機、超電導電磁石は東芝が知見を持つ。
1兆円といわれる潜在的な世界市場を前にしたとき、4社が個別に売るより、互いに手を携えて最強の「メードインジャパン」を作るのは確かに自然なのかもしれない。
実は、量研機構にとってもこの締結式は意義ある成果だ。2020年度までの国の方針を定めた科学技術基本計画では、民間と連携して研究を進める方針を明記。国の財政に限りがある中で、予算だけでなく、民間から資金や人を呼び込むことはミッションだった。
10年後、果たして宣言通りに次世代機がお目見えするか。声かけは量研機構からだったが、実際に世界でどう勝負するかは各社次第だ。幸いこの5者、30年前に当時最新鋭だった重粒子線治療装置を共同開発した縁がある。官民それぞれに思惑はあろうが、互いの強みを生かしながら、ぜひ最適な装置を形にしてほしい。