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日経産業新聞

超伝導グラフェン

2016/07/25

2016/03/08 日経産業新聞より引用
『東北大学と東京大学の研究グループはグラフェンを超伝導化することに成功したと発表した。グラフェンが内部に持つ「質量ゼロ」の高速電子を「抵抗ゼロ」で流すことを可能にしたもので、超伝導グラフェンを集積演算回路に用いた量子コンピューターなど、超高速超伝導ナノデバイスへの応用開発が更に進むと期待される。
グラフェンは(中略)移動度はシリコンの200倍以上速いことが知られている。グラフェンの超伝導化の研究は世界中で精力的に行われているが、これまで直接的証拠となる「電気抵抗ゼロ」が未確認だった。
今回、シリコンカーバイド(SiC)単結晶上にグラフェンを1枚ずつ制御して作成する方法を開発。この方法を用いて炭素原子2層のグラフェン薄膜の間にカルシウム(Ca)原子を挿入したサンドイッチ状の2層グラフェン層間化合物(C6CaC6)を作製した。その電気抵抗を計測したところ、温度4K(マイナス269度)で超伝導が発現していることを観測した。』

★コメント
科学の世界でまた大きな成果が出たようだ。グラフェンとかカーボンナノチューブ等名称は昔からよく聞くが製品化など遠い未来のことのように思えていた。しかし今日のニュースを見てグラフェン、超伝導といった未来の技術が現実になるような気がした。シリコンの移動度200倍の物質を最短で事業に結び付け日本のものづくり業界を活気付けて欲しいものである。また、極低温を簡易に作る設備など周辺分野の構築も必須である。
携帯電話、太陽光発電など数年前は他人事と思っていた技術があっという間に”普通の製品”として日常に溢れている。新しい製品が日本発でどんどん出て行くことに期待したい。

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