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日経産業新聞

理系オジサンが西松屋で活躍!電機大手OB、PBヒット連発

2016/09/17

2016/08/27
ども、月光っす
日経MJで興味深い記事が出ていたので抜粋してお伝えします。

記事概要

●少子化で子供関連市場が縮むなか、西松屋チェーンがプライベートブランド(PB)のヒット商品を連発している。

●開発を担うのはパナソニックやシャープなど大手電機メーカー出身の技術者だ。リケジョならぬリケオジ(理系オジサン)は企画から生産管理、店頭陳列までカバー。ハイテクからローテクに商品分野は変わっても、ものづくりのノウハウを生かし、製造小売りをめざす西松屋に新たなPBをもたらす。

●昨年3月発売した798円のPBの子供用傘は累計10万本売れた。人気の理由は骨組みがグラスファイバー製で鉄製より20%軽く丈夫なこと。グラスファイバーの骨は直径20ミクロンの極細のガラス繊維が3千~4千本集まったもので、1本でも飛び出すと指に刺さって痛い。子供用傘に採用するには安全性が問われる。

●開発を手掛けたのはレイン用品の開発マーチャンダイザーの藤井衛氏(63)だ。藤井氏はシャープ出身の技術者。2013年に西松屋に入社後、手掛けたのは傘のPB開発だった。グラスファイバーを安全に加工するための手法を学び、14年春に中国で生産を委託する工場探しを始めた。

●「見よう見まねではなく、現場レベルで一定の知識のある工場でないと任せられない」と藤井氏。役立ったのは前職、シャープ時代にタイでエアコンなどを生産する工場を運営してきた経験だ。「工員を叱っても品質は上がらない。改善すべきは生産システム」というのが持論。半年かけて工場を選び、15年3月に全国販売にこぎ着けた。

●大手メーカーでは分業が当然だった。だが、消費者と接し、サプライチェーン全体を管轄することでヒットが生まれる。

●典型はパナソニック出身の黒崎敏彦氏(62)が手掛けたストレッチパンツだ。12年に転職した黒崎氏は「当初、付加価値を付けてちょっと高く売りたい」と考えた。ズボンにワッペンを付けて発売したが、客の反応は薄い。メーカー時代は他社との比較表を用意して機能を盛り込み売価を上げてきた。だが、西松屋では違う。必要な機能は何か、絞り込み、その機能を磨く。ストレッチ機能ではきごこちを追求しつつ無駄を省いた。シンプルなデザインになり、客のまとめ買いを促したことで発売後半年で50万本を売り切った。

●すんなりヒットが生まれるわけではない。電機メーカー時代と違い、衣料や雑貨を扱う工場の生産管理は「畑違い」といえるほど。黒崎氏は「発注した数量との差がプラスマイナス5%程度あることが“常識”なのには驚いた」と話す。
それでも「価格と機能のバランスを取る、ものづくりの基本は同じ」というのはセイコーエプソン出身の有賀久氏(60)。前職で数十億円の工業用プリンターを手掛けていた有賀氏は今、肌に優しいベビー用のおしりふきを開発。「単価は違っても絶対的な安全性が求められるなど、厳しさは変わらない」

●メーカー出身の技術者を中途採用する利点は、ものづくりのノウハウを取り込めるだけではない。人脈、ネットワークを活用できるのも大きい。

パナソニック電工出身の内橋康夫氏(65)が手掛けた床に敷く組み合わせマット。469円(8枚入り)という安さに加え「耐久性や安全性などの品質には自信がある」。理由は徹底した品質チェック。実はこの商品、前職のツテを生かしてパナソニックの解析センターでお墨付きを得た。

技術者によるPBの強みは「安さ」「品質」「安全性」の3拍子そろっていること。

●西松屋は技術者を採用する前にもPBを扱っていた。ただ当時は、ものづくりの知識や経験がある人材がいないため、特徴は安さといった商品しかそろえられなかった。少子化が進むなか、1人の子供にかける費用はむしろ増える傾向にあり、安さだけでは売れる量に限界があったという。

●西松屋に在籍するメーカー出身技術者は現在82人と全社員に占める割合は1割を超える。

●ベビー用のバウンサーを開発したソニー出身の山北忠弘氏(56)は「ものづくりのノウハウは前職でたたき込まれた。次は社内で若い人材を育てることも大切」と話す。西松屋は小売業では珍しく理系の新卒採用を進める。直近5年間で採用した101人のうち、理系は6割にのぼる。中途採用の技術者の平均年齢は58歳。将来への準備は待ったなしだ。

●西松屋は16年2月期まで21期連続増収だが、連結経常利益はブームとなった07年2月期の114億円をピークにその後低迷。ここに来て回復傾向にあり今期は前期比26%増の77億円と2期連続で増える見通しだ。「主因は値引き販売を減らしたことなどによるもの。PBの収益貢献はこれから」
実際、メーカー出身技術者による「こだわり」は消費者に伝わり切れていない。大村社長も「マーケティングは今後の課題。中途で人材獲得を検討したい」と話す。

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コメント

メーカー出身の技術者が西松屋で大活躍していたなんて驚きですね。
西松屋に行くと安さにばかり注目してしまいますが、これからは独自商品の特徴に注目しちゃいますね。

少子高齢化が加速する日本ではこれからリケオジがたくさん誕生することでしょう。

リケオジの活躍が次の世代に貢献する。理想の形ではないでしょうか。
人工のピラミッド構造が崩れ逆ピラミッド構造になることで日本の勢いが落ちることが懸念されていますが、元気なリケオジが活躍出来る場があればまだまだ希望はあると思います。

老化って進化するってことなのでは?と、この記事を見て思う今日この頃です。

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