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日経産業新聞

研究者はお金よりポスト?

2016/11/30
ども~月光っす。
今朝は文科省の悩ましい卓越研究員制度に関する記事を紹介します。
高給より大学が好きという日本の研究者の実状に苦悶する文科省の様子が伺えます。

若手研究者の心読めず―文科省、民間への仲介頓挫(サーチライト)

2016/11/30  日経産業新聞

以下記事要約です。

○文部科学省が2016年度から始めた若手研究者を企業や大学に仲介する「卓越研究員」制度が思わぬ形でつまずいた。

○若手研究者の活躍の場が企業にも広がるとの期待が高かったが、事前の予想とは違って企業を選ぶ人は少なかった。

○17年度は制度を見直す方針だが、若手研究者の考えが分からないと同省の担当者は頭を抱えている。

○卓越研究員制度は、博士号を持つ40代までの若手研究者を募り、第三者機関を通じて将来性のある150人程度を「卓越研究員」に認定する。企業や大学が雇用条件を示し、研究者の希望と合えば受け入れる。

○受け入れ後、一定期間を経て終身雇用に移行するのが原則。身分が安定せずに将来設計が描けない若手研究者の待遇改善にもつながると期待されていた。

○大学や公的研究機関よりも報酬が高い傾向にある企業を多くの若手研究者が望むとの見方があった。

○だが、10月末までに受け入れが決まった83人のうち、企業を選んだ若手研究者はわずか4人にとどまった。

○受け入れには日立製作所や三菱電機、キヤノンなど23企業が名乗りを挙げた。トヨタ自動車は基本給を年13万ドル(約1400万円)で業績に応じてボーナスも支給する破格の条件を提示した。

○ほとんどは東京大学など大学や公的研究機関を選んだ。

○「ここまでアカデミア志向が強いとは」――。文科省の担当者は今回の結果に驚きを隠せない。大学や公的機関はそれほど報酬は高くなく、かといって必ずしも好きな研究ができるわけでもない。若手研究者であれば、大学院生時代に肌で感じているはず。にもかかわらず、大学へのポストに魅力を感じている。

○若手研究者の関心を引き付ける待遇とは何なのかという疑問だけが残った。文科省の苦悩はしばらく続きそうだ。

関連リンク「卓越研究員事業(文部科学省)

高給+終身雇用を蹴る怪

卓越研究員とは要するにドクター卒+認定合格の研究者のことなんですね。月光も初めて知りました。

文科省は「高給で雇用して尚且つ終身雇用してやるのになんで希望者が4人しかいないんだよぉウリィィ」といきり立っているそうです。

ただよく考えてみれば分かりますよね?

大学(元国立大前提)→まず潰れない
企業→下手すると潰れる

この差では?

あと、「身分が安定せずに将来設計が描けない若手研究者の待遇改善にもつながると期待されていた。」という下り、まさに文科省独特の発想ですね。

企業にそもそも安定なぞあり得ません。日々変化する時代のニーズに合わせて如何に魅力的な製品を最短で世に出すか、それが出来なければ滅ぶのです。

企業の研究者は結局のところ最後は製品につながる研究をしているはず。そうでなければ如何様な理由をつけて選択と集中の名のもと消されてしまいます。

なぜ気がつかないのだろうか?
大学のポストが欲しい?それもあるでしょうしポストの無い大学研究者は本当に薄給ですから生活できません。

でも真の理由は「企業の安定性を信用出来ないから」ではないでしょうか?

今日は少し熱くなってしまい申し訳御座いませんでした。ご意見あればよろしく!

ここまで読んで頂きありがとうございました

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